STAR WARSのプラモデルで考える「僕らが本当に欲しいモノ」の正体

_DSC5633


ようやく組みました。ずっとずっと作ろうと思って置いといたんですが、バチバチと組み立てて満腹の極み。

1/12なんでfigmaをはじめとする完成品アクションフィギュアと同等のサイズ感となっており、
スカウト・トルーパーとスピーダーバイクはランナーも完全に分かれていて「ふたつのプラモデルを連続して組む」という印象でした。
正直しんどいです(じゃあ2日に分けて組めばいいじゃん、という話ですね)。
とはいえまあ飽きっぽいワタクシなのでドバーっと2時間ちょいで組みあがりました。
もちろん接着剤は不要で全部スナップフィットです。ミレニアム・ファルコン同様細くて折れそうなところはアサフレックスっぽい軟質素材。
圧倒的に正確。プロップにもバチバチ似てるしディテールもめちゃくちゃ細かい。以下、パーツです。


_DSC5609
▲MMオタクならどうしても反応してしまう見慣れた流用パーツも本家よりシャッキリディテールで泣ける。


b0029315_12015985.jpg
▲ぎりぎりスライド金型を使わずにサイドの傾斜面への嵌合を設けていて唸ります。すごい。


_DSC5616
▲メカモールドも単調な凹凸じゃなくてメリハリのある表現。深い浅い/広い狭いの使い分けはプラモデルの真髄です。


_DSC5608
▲バンダイのSWシリーズはこういう布物の表現においても一足飛びの進歩を見せてくれる気がします。分割ラインもインテリジェンスを感じる。


_DSC5614
▲スカウト・トルーパーはストーム・トルーパーとほぼ同じ構成。すねの合わせ目がちょっと気になるけどね。


_DSC5612
▲足の裏のディテールに失神。おそらく本物のパターンと刻印をそのまま再現してます。恐ろしい!


_DSC5617
▲ディスプレイベースはエンドアの土と針葉樹を組み合わせる形状。アナログな形状が飛び込んでくるの、新鮮ですね。


さて、組んでみての感想ですが、やっぱりAT-STで感じたようにちょっとプラモデルとして重たい。
工程の数に対してダイナミックにカタチが出来上がっていくスピードがついてこないというか、
撮影用プロップの細かなパーツやディテールを拾うためにかなり細かいパーツを組み付けていく工程が多いのです。
もちろんその完成度は言わずもがな、なんですけど(あー、ここはこんなふうになっていたのか!という発見多数)。
で、その価値が分かる人がどれだけいるだろう、と考えると……やっぱりどこでバランスを取ればいいのか悩んでしまいますね。


_DSC5636


以前バチバチと組み立てたamtの古いスピーダー・バイク(似てない、出来悪いと散々いじめられてきた可哀想な子です)と比べてみましたが
これは出来の良し悪しなんだろうか……と頭を抱える始末。オレ、単純な好みで言ったらamtのボターっとした形のほうにキュンとしてしまう。
そうそう、上に乗ってるスカウト・トルーパーも「アクションフィギュア的プラモ」か「造形ありきの固定ポーズ」かで、ここまで雰囲気が変わるものかと驚きました。
サイズはあんまり変わらないし、これ両方とも真っ黒に塗ったらどちらも「あ、スピーダーバイクだ!」ってなるよねぇ……。

いやいや、バンダイのこのプラモデル、絶対的に「出来が良い」のですよ。そこだけは本当に間違いないです。どう見ても「決定版」です。
ただ、マニアを唸らせる(劇中のプロップにどこまでも忠実なディテールとプロポーションを再現する)のか、
誰にでも組んでもらう(接着剤や塗装が不要で「簡単に組み立てられそうな雰囲気」を醸し出す=簡単とは限らない)のか、
その両方を取りに行くのか、という恐ろしい判断を迫られながら開発しているのだなぁ……と痺れる次第。

オレが欲しいのはスピーダーバイクのカタチをしたものがドバドバ〜っと出来上がる快楽なのか、それとも「劇中のプロップに忠実な縮小レプリカ」なのか……。
過去製品や他メーカーの製品について選択肢があればこういう悩みもちょっとはすっきりするのかもしれませんが、
現在の版権システムってそういう共存の仕方をあんまり許してませんよねぇ。
そういう意味でやっぱり旧製品からバリバリの新製品まで定期的に再生産されて共存してるガンプラって、キャラクタープラモのなかでも稀有な存在ですよね。

「ドバっと出来てああ楽しい」と「チマチマ作ってああ感動」は一つの製品の中で共存しづらいテーマだと思うので
そこらへんの振幅をいかに創りだすかでプラモデルはもっと面白くできるんじゃないかなぁ……と考えたりしました。
(小さくて安くてコレクタブルなビークルモデルシリーズはいい選択肢だけど、
あれは「小さい」というのが欠点だと思う人と利点だと思う人がいるのがまた別のコンフリクトを産んだりして、また違う話になってしまう)

はい、ほぼひとりごとのようなモヤモヤでしたが、「プラモデルと一口に言っても、じつはそれぞれに求めている機能が違ったりするよね」という話でした。
バンダイのスター・ウォーズシリーズには本当にいろんなことを考えさせられます。







by kala-pattar | 2016-08-14 20:01 |  →SPRUE CRAZY | Comments(0)
“LWGY”