プラモや小物の撮影が一撃でプロ級になる必殺アイテムを教えます!

はい、今日はブツ撮りの話です。
ちょっと写真が撮れる人は、いわゆる「ブツ撮り」の機会が増えがちです。
自分で買ったものを人に教えたい、とか、会社や友達にちょっと撮ってほしいと言われたり、
そもそもプラモデルやおもちゃやアクセサリーなどの小物を家で撮影したい!という人も多いのではないでしょうか。

しかしブツ撮りというのはとても難しいジャンルです。光量少ないシチュエーションで小さいものを撮るって、迷宮入りしやすい撮影シーンなのです。
やれレンズだ、一眼レフだ、コンパクトデジカメでもここまでイケるetc.……とにかく「どこにカネをかけると効果的か」というのがわかりづらい。
今日は「自宅やオフィスでブツ撮りをする」という人のために最終兵器を教えます。中華メーカーのGodox製ですが、コスパ最強です。
っていうか、買ったらプラモデルの撮影めっちゃくちゃ楽になって泣きそうです。なんで今まで買わなかったんだオレ……。



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こちらはいわゆる「モノブロック」と呼ばれるタイプのストロボです。
最初にメリット/デメリット全部書いておきます。





■アマチュアカメラマンでもモノブロックを買うべきメリット


・たったの13,000円で買えます。これは一眼レフのレンズを買い替えるよりコンパクトデジカメを探して難民になるよりカメラを買い替えるより安いです。
・乾電池で動く外付けストロボ(純正だと数万する)とは比べ物にならない大光量。コンセント駆動で電池交換のコストもかかりません。電池切れを気にせず気が済むまで撮影できます。
・やれ電気スタンドだライトボックスだ何だと様々な器具を展開する必要が(まず最初に限り)ありません。どっかにしまっといて、出せば撮れます
とにかく大光量が得られます(もちろん光量は調整可能です)。被写界深度を深くするためにレンズをキンキンに絞っても感度を上げずに撮影できます。
・そのまま使うと光がとても「硬い」です。コントラストの高い、くっきりとした写真が撮れます。あとでアンブレラやソフトボックスを買い足せば
 光の質をコントロールすることも可能です。拡張性の高いモノブロックが13,000円で買えるのがすごい。
・拡張性の補足になりますが、2灯、3灯のライティングにチャレンジする将来があっても、この価格なら全然イケます。ひたすら安い。

■アマチュアカメラマンがモノブロックを買うデメリット


・それなりにデカいです。フードまで含めて全長50cmくらいあるのではないでしょうか。床に転がしておける人じゃなければ、収納場所を確保しましょう。持ち運びもキツい。
・一眼レフカメラを含め、ホットシューかシンクロターミナルの付いたデジタルカメラを用意する必要があります(シャッターとストロボはケーブルを繋いで同期します)
品質がちょっとだけ不安定です。そもそもウン十万円するような装備を13,000円で代替するので、このへんは覚悟しましょう。ウチのは問題なし。
運用には絶対にスタンドが必要です。簡単なものでいいので買い足しましょう。たとえばこれとかです。ヤワだけど、まあ使えます。
・ライティングの知識、もしくは「試行錯誤する気持ち」があるかどうかがメチャクチャ問われます
 プロは「こういう写真を撮りたいときはこういうセッティング」という引き出しを持っているからプロですが、そうじゃない人はあれこれ試して体得しましょう。

■モノブロックを使うにはどうすればいいの?


まずライトスタンドを立てます。さっきも書きましたが、ワタクシはNEEWER プロ ライトスタンド 6.23ft(190cm) アルミ製が激安だったので買いました。
正直ぐにゃぐにゃですが、別に毎日毎日持ち運んでめちゃめちゃ重たいものを載せるとかじゃない限りまあ大丈夫じゃないでしょうか。
そのうちより複雑なライティングをしたくなったらもっとハイスペックなものを買うかもしれませんが、だったらスタジオ借ります。
あくまで「自宅のテーブルの上orオフィスの隅っこで小物をかっこよく撮影する」というところにこの装備のキモがあります。

次に背景紙を用意します。背景紙は「紙」と書くので紙を買いがちですが、紙は高い割に折れたり燃えたり色あせたりして非常に雑魚です。
背景紙は壁に適当なテープで垂直に貼って、下端をテーブルの上にだらーんと垂らすのがセオリーです。大きくゆったり垂らすと撮影が楽です。
その他ブツ撮りの基本のキは自分であれやこれややるよりも絶対に本を読んだほうが早いです。各自頑張ってください。

そしてライトスタンドにモノブロックを据え付け、コンセント繋いでカメラとモノブロックのシンクロケーブルを繋ぎます。
シンクロターミナルがないカメラ(オレのD600もそうだった)でも、ホットシューをシンクロターミナルに変換するアダプタは安く売られています。
即導入しましょう。その他裏技がいくつかありますが、法律的にどうなのかっつうアイテムが多いのでここではあえて紹介しません。自己責任でやっていきましょう。
ちなみにシンクロケーブルとモデリングランプの球とスヌート(スポットライト的に光を絞るフード)とフツウのリフレクターが同梱されてます。便利。

Godox DE300の背面はこんな感じになっております。まずは見てください。


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はい、簡単ですね。もう全然簡単です。説明書は英語と中国語しか書いてありませんが、英語が高校レベルなので余裕です。
ものすごく噛み砕いて説明すると、カメラから繋いだシンクロケーブルをSYNCという端子に刺します。電源をONにして、右上のダイヤルで光量を調整します。
中央のLEDが「OF」と表示されているとOFF、右に回すと5.0〜8.0まで調整できます。数字がでかくなるほど大光量です。
数字の意味を考えるとじんましんが出てきますので、カメラをマニュアルモードにしてシャッタースピードを1/160あたりに、感度はなるべく低めに設定します。
そんでもってモノがしっかりとピント合うようにレンズを絞ります。ワタシの場合はF16あたりから、様子見ながらより絞る(数値を大きくする)のがセオリーです。
絞りとピントの関係はカメラの基礎の基礎なので勉強しましょう。
SLAVEボタンはとりあえず使いません。SOUNDボタンはピッピコ音が鳴るようになってチャージのタイミングがわかります。スタジオ気分が盛り上がる。

後はモノにモノブロックを直接当てるか、真上を向けて天井に当てるかのどちらかでやっていきましょう。
一枚撮影してみて、明るすぎるわ!ってなったら背面のダイヤルを回して光量を減らしたりモノブロックの距離を離したりカメラの感度を落としたり絞ったりします。
今言った4つはそれぞれ違う効果が出ますが、とにかく楽しいのでいろいろ試してみてください(ちなみにシャッタースピードを変えるのは意味がありません)。

ちなみにこのモノブロックにはモデリングランプ(フツーの電球)が付いていますので、どんなふうに照らされるかを一番左のMODELボタンをONにして
その上のダイヤルを回すことで撮影前に確認することも可能です(天井にバウンスさせるときは意味なしなので気をつけようね)。

■はい、クドクド言ってもしょうがないので作例をお届けします。解説付き。


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こちらは黒バックに撮影物を置いて、モノブロックは真上に向けて天井バウンスで撮影したものです(天井の色が「白」であることが前提です)。
ブツに光がしっかりと回りますが、背景にも光が当たってグレーになっています。これでもまあパキッとピントの来た写真が撮れますね。


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今度は背景にライトが当たらないよう撮影物の右奥からストロボを当ててみました。
要は「光ってもらっちゃ困るところには光を当てない」というのがすげー簡単にできるのがストロボライティングのいいところです。
左に適当な白い封筒をかざしたので、モノブロックの光が反射して本来真っ黒な影になる部分にも少量光が当たっています。
レフ板というやつですが、これはもうマジで白くて平らなものならなんでもいいのでモデラーはプラ板でも使っておきましょう。便利です。


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ライティングそのままで、撮影物を右向きにしました。鉄砲のディテールもちゃんと出るし、光の当たっているところの面積が増えてさっきの写真と印象が違います。
背景がきちんと真っ暗になっているので「おー、シマリのある写真だな〜」という感じが出ます。これはデスクライトとかだとちょっと難しいですよね。

似たような黒バックで何点か。黒バックの真骨頂は「バックに照明が当たらないようにしてモノを浮き立たせ、エッジが光っている」というところです。


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▲撮影物に直接当ててます。「光の芯」がどこを貫いているのかは撮ってみれば分かるので、スタンドを使ってうまく調整してみましょう。3枚くらい撮り直したかな?


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▲こちらはモノが小さくて(全長8cmくらい)すごく寄って撮らないとだめなのですが、F22まで絞ってカキーンとした印象になりました。モノブロックは直接当て、左からちょっとだけレフで返しています。


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▲こないだ友だちにもらった飛行機の燃料計です。ガラスが入っているメーター面に光が反射して真っ白にならないよう角度を調整します。何度でも挑戦できるのが楽しい。


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▲基本は「右(or左)の奥から照らして手前からちょっとだけレフで返す」がいい感じっぽいです。缶詰もパキパキですね。


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▲こんどは白バックです。天井をドーンと照らして全体に反射させています。白バックだと地面もレフ板のかわりになるので全体が明るい雰囲気になります。


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▲こちらも天井バウンスで一撃です。特に複雑なことはしていないのですが、シロウトでもこの光量を得られて小さいものをカッチリ撮れるというのは最高です。


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▲ベタッと地面に置くと影が出てしまって困る、という場合は空中で撮ります。背景はもう一個のストロボでガーンと照らして真っ白にしています。まるでスタジオ。


■モノブロックはいいぞ、という話をまとめます


……と、まあプロカメラマンが見たら「もう少しイロイロあんだろ」と怒られそうですが、とにかくこれらをリビングの片隅で数分でチャッチャと撮れるのが大事です。
会社の会議室とかキッチンとかでもかっこよい写真、おしゃれな写真が撮れるようになりますので、
小物とかフードとか撮影したい人はまず導入してイイんじゃないでしょうか。モノブロック。是非。
もちろんコスプレを始めとした人物撮影とか洋服、バッグなどの撮影などにも必ず威力を発揮します……って、そういう人はもう導入してるよね。

とにもかくにも「たったの13,000円(カメラの周辺機器としては破格)」で、テーブルの上でこんなにバキッとした写真が撮れるようになっちゃうの!?
という驚きがありますし、とにかくコンセントに繋いであるので「電池切れを気にしないで延々と試行錯誤できる」というのが大きなメリットです。
これはもう、上手い下手とかセンスとかではなく、「まず何から気にするか」というお話だったりします(ワタクシもいろいろ試しながら撮影している)。
写真というのはカメラやレンズも大事ですが、とにかく光の大きさと質が本質です(外で撮る写真は太陽という最高の照明があるからイイんだよね)。
いままでさんざん悩んでいた人、いろんな機材をこまごまと試していた人、自宅やオフィスでブツ撮りするならモノブロック。これです。マジで。
(もし質問や相談がございましたらコメント欄でいくらでも答えますのでどうぞ。)




by kala-pattar | 2016-09-19 16:26 | カメラ | Comments(0)