腐ったドラゴンのプラモデルに魅入られた男のその後

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参りました。

このブログでゾンビドラゴン(イギリス製ミニチュアゲーム『ウォーハンマー』のコマ)を紹介した記事、
キミは腐ったドラゴンのプラモデルを組んだことがあるか(前編)(後編)」ですっかりミニチュアゲームのコマに魅了されたワタクシです。

次に何を買って何を組むか延々考えたのですが、より新しい金型で新鮮かつ強度の高いディテールを味わいたく、
しかし大きすぎると値段も張るし……とサイズ的にも価格的にも吟味を重ね、得ましたるは同じシリーズの
WARHAMMER AGE OF SIGMAR VANGUARD-PALLADORSというアイテムです。




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▲蹄の付いた後ろ足と、鉤爪の付いた前足は鳥と馬のキメラのようであります。


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▲裏側はスパッと切り取られ、パーツの断面には丸い位置合わせ用のダボが出ております。


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▲このキメラは左右にぶった切られており、脚と胴体は一体成型。この表面のディテールにひっくり返ります。


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▲ぐるぐる巻いた布の側面の渦巻を表現するのは戦車模型でも常套手段ですが、わざと傾斜させてディテールをくっきりさせるという演出。


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▲で、そういうパーツがドバーッとB5サイズくらいのランナーに収められていまして


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▲しかも3枚も入ってるんですよこれが……。どうしてくれんの……。


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▲組み上げるとこんな感じでそれぞれ違うポーズのキメラにおっさんが乗って戦っている真っ最中になるらしいです(公式の作例画像お借りしました)



で、組んでみたんですけど、なんですかこれは。こんなおもろいプラモがこの世にあっていいのかよ、と驚きの連続です。
おっさんの腕や脚は信じられないところで分割されて、持っている手綱や鐙、武装と一体化して巧妙にその形状を再現しています。
これ、いちいち全部説明したいところなんですが、とにかく組んでいるときのテンションが異常なことになってしまうため、
失神して気がつくと全部完成してしまっているんですよね……。
ことばにできない。「そんなところで人間を割っていいのか?」「そんなところのディテールを再現するためにそれを一体化するのか!?」と
とにかくベジータと悟空の空中戦を眺めてわなわなするクリリンの気持ちになったまま、手元でキメラとおっさんが完成していく。

困りました。うまいこと説明できない……。


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▲ここまでたったの3パーツなんですよ。くねくねした分割線もビターンと合わさり、接着剤を流し込めば綺麗サッパリくっつきます。


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▲大きさはこんなもんですが、とにかく濃厚家系ラーメンみたいなゴツゴツしたディテールのお陰で小さく見えません。


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▲この疾走感のある造形が30分くらいでドドドーっと出来上がってしまうのです。ニッパーとデザインナイフと接着剤だけ。誰でもできます。


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▲マントのバフバフした起毛とか、筋肉の流れとか、硬いところと柔らかいところとか。


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▲こんな立体的な構成で、数点で支えられたパーツたちが空中でカチーンピターンと合う瞬間は、他のプラモで感じたことのないエクスタシー。



さて、これどうやって塗るんですか?とみなさん思ってるかもしれませんが、最初に紹介したゾンビドラゴンで見たとおり、
「筆が入るところを無理矢理塗る」という方法でどうにかなっちゃうのがこのプラモデルに推奨された「シタデルカラー」のすごいところで……。
しかもこれの仲間をあと2体も組めると思うと、マジで「生きててよかった」という感じなんです。
(2体目からはちょっと塗るための手順とか考えるかもしれないけど。)

なんだか舌っ足らずですが、こういう有機的な造形が3DCGでガリガリ作られて、そのままドーンとプラスチックのパーツになっているのは
何度組んでみても衝撃的ですし、プラモデルにありがちな「違うプラモなのに同じような作業」なんてどこにもないのには驚かされます。

はぁ……これをブログという媒体でうまく紹介することができないのが悔しい……
いや、本当は各ステップで写真撮って見せたいところなんですけど、そんなことしなくても皆さん一個だけ手に入れて組んでみてください。
一撃で、指先から始まる最高のトリップが待ってますから。是非。(後編に続く)




Commented by 中西 弘典 at 2017-04-25 10:23 x
仰ることよーく解ります。
日本メーカーとの思想の違いを楽しんでます
Commented by 永遠の中二モデラー at 2017-04-25 13:42 x
少し前ならホワイトメタルの製品ですよね。
こんな物を大きなメーカーでなくても、3DCGで造形して、それを成形射出できるって、すごい進化ですよね。

シタデルカラーは私も使っております。
価格は高いですが、もう、シンナー必要無いんじゃない?って思ってしまいます。
Commented by kala-pattar at 2017-04-25 19:50
ウォーハンマーの発売元、ゲームズワークショップはロンドン株式市場上場企業で、
年間売上1億ポンド超というホビーメーカーのなかでもかなりの巨人です。
そこを見誤ると日本のメーカーとの比較も難しくなると思うので、いちど参照してみてください。
Commented by Snowy at 2017-05-01 01:44 x
興味深い記事、いつも楽しく拝読しています。
からぱたさんの記事を見てからウォーハンマーを始めて以降、今までの模型と塗装に対する認識がひっくり返り中毒症状に陥ってしまいました。

自分でも色々試してみていますが、下地のサフはタミヤやガイアのラッカー系でなくシタデルの黒もしくは白のスプレーを使うと、上塗りのシタデルカラーとの食い付きが段違いでした。
神保町の店員さん曰く、これらとImperial Primerのみ専用のプライマー成分が入っているとか。
前者は爪で引っかくと簡単に剥がれますが、後者だと全くビクともしませんね。
by kala-pattar | 2017-04-25 00:12 |  →SPRUE CRAZY | Comments(4)