タイムマシンで動きを止められた「野比のび太のプラモデル」の話

b0029315_23562384.jpg
▲ドラえも〜ん!僕、プラモデルになっちゃったよぉ〜!!


出オチです。

準備はいいですか。相当すごいですから、ついてきてくださいね。


b0029315_00013255.jpg
▲そうだ、タイムマシンは机の中にあるけどドラえもんのひみつ道具だった。


b0029315_00013326.jpg
▲その中身について、キミは考えたことがあっただろうか。緊張が走る。


b0029315_00013641.jpg
▲メーターに刻まれた目盛。オシロスコープに走る波形。縦フェーダー。


b0029315_00013390.jpg
▲赤い革張りのシートはなぜか座面が2つ入っている。これは「力場発生シート」なのだという。


b0029315_00013415.jpg
▲エネルギータンクがあり


b0029315_00013467.jpg
▲計器盤にかぶせるパネルはシャープに開口され


b0029315_00013416.jpg
▲確かにこういう街灯みたいなのが横から生えていた。


b0029315_00013695.jpg
▲相変わらずクリアーパーツの透明度は異様に高く


b0029315_00013516.jpg
▲板のようなシャーシが用意されている。A5サイズはあるだろうか。


b0029315_00013570.jpg
▲裏側には無骨なリブが立っている。プラモデル的な「裏側」を隠すための蓋パーツはない。思い出そう。これはプラモデルだ(大興奮)。


b0029315_00060904.jpg
▲ササッと組んで、ハッチオープン。異常にカッコイイ。中身の意味は分からないが、とりあえずメカメカしいタイムマシンが出来上がったのだ。


b0029315_00061819.jpg
▲シートの中も硬そうなメカがぎっちり詰まっている。可動部はコンソールから生えたレバーと、後部(立ち乗り)の3本のレバー。


ここまではいい。
問題はのび太である。野比のび太は動かない。
時空を超えて移動するということは、光速を超える。毎時一時間で生きる我々から見る航時中のび太は相対性理論によって静止して見えるだろう。
すなわち、このプラモデルの本質は可動部のないのび太にこそある。そう、無可動ののび太(およそ1/12スケール)にこそ、この商品の価値がある。


b0029315_00100512.jpg
▲静止した樹脂の中に、のび太を構成する要素が配置される。


b0029315_00100672.jpg
▲右の口角だけがニヤリとつり上がったのび太の肌が、闇に浮かび上がる。


b0029315_00100633.jpg
▲膝を曲げることのできない脚が前後に分割され、青い半ズボンもまた、永遠に静止する。


b0029315_00100766.jpg
▲この奇っ怪なパーツは


b0029315_00100842.jpg
▲左右に合わさることで頭部中央と耳を形成する。


b0029315_00121980.jpg
▲プラモデルという理(ことわり)によって幾何学的断面を見せる野比のび太。


b0029315_00122082.jpg
▲丸いものは目ではなく、パーツを固定するためのダボである。眉毛は肌の裏側から象嵌される。


b0029315_00122030.jpg
▲眼窩を横切るフォッサマグナに黒く冷えた樹脂がカチリとハマり、双眸が垂直に立ち上がる。


b0029315_00122117.jpg
▲ドラえもニティ(ドラえもん性)が極限まで高まった状態。本当のひみつ道具はおまえだ、野比のび太……。


b0029315_00145781.jpg
▲ランナーという「この世の古今東西をつなぎとめる呪い」のなかで、のび太は静止し続ける。半ズボンを履かせるのを忘れていた。靴底も。


b0029315_00154057.jpg
▲「なんでもプラモデルにする器〜〜〜」


b0029315_00161977.jpg
▲ランナーから解き放たれてなお静止し続ける野比のび太。そのポーズはさながら、DJをしながら縦フェーダーの抜き差しで客を煽るスティーブ・アオキ。


b0029315_00170200.jpg
▲ドラえもんを召喚し、時空を……と思ったが、直立したドラえもんはシートに座ることができず、レバーに手をのばすことができない。


b0029315_00175022.jpg
▲このままでは、時空の狭間から脱出することはできないだろう。ドラえもん、あれを出してくれ。


b0029315_00182576.jpg
▲下〜半〜身〜〜〜〜


b0029315_00184048.jpg
▲ドラえもんの胴体下面に装着するタイムマシン着座用のパーツがドラえもんのキットに入っていた。危機一髪である。


b0029315_00192213.jpg
▲ケツの収まるくぼみと尻尾がめり込んだ形状を有する座面に差し替えることで……


b0029315_00202134.jpg
▲我々は無事、日常へと戻ることができるのだ。


こんなにプラモデル的なプラモデルは、いままで見たことがないかもしれない。何もかもが、模型的だ。すごい。
世の中には、言葉を尽くして分析すべきプラモデルと、そうでないものがある。これはもう、理論ではなく、感情のプラモデルである。

このタイムマシンはドラえもんが不在ののび太(それは限りなく怠惰で、無力で、頼りない存在だ)とともに存在している。
世界中のプラモショップに、時空の狭間で静止し続けるのび太が眠っているのだ。
それを助け出すのは、他でもない、貴方なのである。




by kala-pattar | 2017-11-16 00:26 |  →SPRUE CRAZY | Comments(0)
“LWGY”