【生で見たら】本城直季ってアレでしょ、ジオラマみたいな写真でしょ【違った】

若気の至りでこんな写真撮ったことないですか。

Study: Honjo's style
▲僕はあります。まあアオリレンズ持ってないんでフォトショで加工してますけど。恵比寿で撮った。昔。


てなわけで、いつしかコンパクトデジタルカメラの標準的な機能として「ミニチュア」みたいな
上下がぼけーっとなるエフェクトが搭載されているというなんだかモンニョリな昨今。

ヒョンなことからレセプションパーティーにお呼ばれしたので覗いてきました。

本城直季 写真展「diorama」

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本城直季と言えば、数年前にsmall planetっていう写真集で一世を風靡した写真家。
都市の風景をフカンで撮影して、アオリという技法を使って極端に被写界深度を狭くし
一瞬ミニチュアが写っているのかと勘違いするような技法がまあ注目を浴びたんですね。

んで、今回も作品展タイトルが『diorama』だしそういうことでしょ
とかタカくくっててすみませんでした。

プリント、実際に見たら、すげーっす。

作品展の意義とかコンセプトはオフィシャルサイトで確認して欲しいんですが
とにかくシノゴ(4×5)のフィルムの持つ圧倒的な情報量が
信じられないくらいデカいプリントにそのまま展開されてて、
近づいても近づいても"画素が涌き出す"っていう感覚に驚きます。

しかもあのアオリシリーズ(small planet)って、全体を見て初めて人間が脳内補正して
「なんかミニチュアみたい」と錯覚するんですけど、
タテヨコ1m超えるプリントともなると、距離によって意味が変容するんだね。
だって、20cmくらいまで近づいたら別に模型じゃないもん。

それはそうと、一緒に並べられているLight Houseってシリーズもスゴいです。
シノゴで撮られた夜の住宅街。そこには誰もいないんだけど、生活臭がする。
んで、蛍光灯で照らされた植栽がヌボーっと生気を放ってる。
これまた相反則不軌フェチが泣いて喜びそうな不思議な画で、ディテールの存在感も強烈。

写真のプリントって何の意味があるんだろね、とか
デジタルとフイルムの得手不得手ってなんだろね、とか
いつもいつもTwitterで書きなぐってましたが、
やっぱり実物を見る(Liveみたいなもんだな)と、認識が変わります。
写真に興味がなくても行くべき。8月までやってるし。タダだし。
規模は小さいけど、見た方がいいですよ。

本城直季 写真展「diorama」
会期: 2012年6月5日(火) ~8月5日(日) 10:00 ~ 19:00 (会期中無休)入場無料
会場: 写大ギャラリー (東京工芸大学・中野キャンパス内)
〒164-8678 東京都中野区本町2-4-7 芸術情報館2F
地下鉄丸ノ内線・大江戸線 「中野坂上」駅下車1番出口・徒歩7分
Tel ( 03 ) 3372 - 1321 (代表)
主催: 東京工芸大学芸術学部
協力:nap gallery
by kala-pattar | 2012-06-07 01:00 | 美術館・博物館