昏睡と年越のマレー半島漫遊記 【その1】

またも始まりは唐突で、ミャンマーで同行させてもらった後輩が
「マレー鉄道乗るんで飛行機取りましょう」とかなんとかメールしてきたので
酩酊していた僕はツルリと航空券を予約し、仕事納めの翌日に成田へと向かったのだった。

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▲上海経由、クアラルンプール行き。


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▲なかなかカワイイ機体が出迎えてくれた。


隣りに座った中国人は気さくなおっちゃんで、寝たり起きたり本を読んだり談笑しているうちに上海着。
上海は雨模様だったが、待合ロビーで外を見ていると、それはいつしかあられに変わっていた。
風も強く、ナトリウムランプに照らされた氷の粒は下から上に舞い上がり、いかにも寒そう。
して、いざ搭乗口からバスに乗り込もうとすると、そこは凍てつく世界だった。

待てど暮らせど飛行機は飛び上がらず、窓の外では何やら車両が近づいてくる。
主翼に着氷したB737-800はいっこうに動くことなく、結局定刻から2時間ほど遅れて離陸した。

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▲KLIAの唯一の喫煙所はリニューアルしていた。


深夜2時過ぎにKLに到着した僕はバスを捕まえようとしたが、ターミナルはひっそりとしたまま。
仕方ないのでKLセントラルまで行くタクシーのチケットを購入し、シートに身を沈めた。

一人でパサーセニという駅の周辺に広がるチャイナタウンをうろうろし、
目星をつけていた宿をめぐるが、4時近い時間に部屋が空いているところは皆無。
かろうじて「RED DRAGON」というゲストハウスには部屋があったので、
18RMで4人用のドミをゲットし、ベッドに転がり込む。

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▲とても物分かりのいい、優しい親父が迎えてくれた。



フライト中はさんざん睡眠を貪っていたためにベッドで横になってもなかなか寝付けなかったが、
真っ暗な部屋で(周りにどんな人間が寝ているかもわからないまま)ひたすら目をつぶり
ゆるゆると熱せられた空気をかき回すファンの音を聞くうちに気絶していた。
by kala-pattar | 2013-01-08 00:59 | 行ってきた