【Nikon】最強のスナップ用コンデジだと思ってたらホントに最強だった【P330】
2013年 04月 17日
以前書いたこのエントリはNikonのコンデジ、COOLPIX P310が安くて
そこそこキレイに撮れるしイイカンジ、という内容でした。
んで、その後継機であるNikon COOLPIXP330が発売されたので入手しました。
ライバルには先行したCanon PowerShot S110が挙げられると思いますが、
値下がり率も低く、スペック的にはほぼP330と互角と言えるかもしれません。
でもまあNikonがP310で「んー、キヤノンにはちょっと水を開けられてるなー」と思ったのは
おそらく間違いないことでありまして、その部分をどうにかして埋めて、追い抜こうと。
S110とP330の目立つ違いとして、前者にはWi-Fi搭載。後者にはGPSが搭載されています。
ま、これもスマホとの併用やEye-Fi(無線LAN機能付きSDカード)をそれぞれサポートして
大きな差がでないよう配慮していることはわかります。
んで、結論から言いましょう。めちゃくちゃ信じられないくらいスゴいカメラです。
そして、カメラについて知識がなければないほど、このカメラは輝きます。
「シロートさんいらっしゃい」のウルトラカメラです。理由は後述。
▲あ、桜咲いてる。ピッ。フルオートの手持ちです。一部ブレてるのは風のせい。
このP330についておさらいしておきますと、
・広角側24mmスタート(120mmまでの5倍ズーム)というレンズで超広々とした光景を撮れる。
・レンズの開放F値が1.8。暗い所でも手持ちで撮影できてブレも少なく、コンデジにしては背景のボケが大きい!
・センサーは1/1.7型原色CMOS、総画素数1276万画素。
これがどういうことかというと、センサーが大きくて画素数が少ない。
無理に弱い光を小さな素子で拾おうとしない設計としたため、
暗いところのノイズが少なく、感度を上げても画が汚くなりづらい。
カメラの基本はやっぱりレンズとセンサーですから、その他の部分は全部おまけだと思います。
そういう意味では、上記したことがもうカンペキすぎるというか、P310で不満だったところをバッチリ補って余りあるどころか、
先代よりも画素数少なくなってるあたりが本気です。
▲あ、橋がイイカンジ。ピシ。これまた手持ちのフルオートです。考えないで、押せばいい。
だいたい、あんまりカメラの事知らない人に
「画素数多いからすげえ!買え!」という商売がまかりとおってるのがそもそもおかしくて、
コンパクトデジタルカメラの小さなボディに詰め込むセンサーなんぞ、画素が少ないほうが画がキレイなのは当たり前なのです。
高額な先進的テクノロジーを使えば無理してキレイな画を作れるかもしれませんけど、
カメラが大きくなったり高額になってしまっては元も子もない。
さらに今時はなんだか大きなセンサーを積んだコンデジが流行りですし、
そんなに画素が欲しけりゃ倍以上の値段を払って高いカメラ買えばいいんです。
んで、10000円台のカメラなんてどれもこれも大した差はないし、デザインで選べばいいんです。
だからこそのアラウンド30000円カメラ。ここめっちゃ大事な勝負どころで
金さえかけりゃいい"ハイエンド"と、デザインとか口先だけの機能を付けた"エントリー"の中間、
そこんところでメーカーがマジの勝負見せてくれてんじゃないかなぁ、と僕は思います。
ここまでカメラに詳しい感じの人がふむふむ言いながら読むアレでしたけど、
何を隠そうこのカメラには猛烈な欠点があります(少なくとも僕の視点からでは「欠点」だと思うポイントね)。
それは「壊滅的な操作性の悪さ」です。
ボタンの数や位置はある程度適切だと思うのですが、それぞれに割り当てられた機能やメニュー画面のまずさ。
たとえばISO感度を変えたいとすると、MENUをいちいち開かなければならない。
「それは前面にあるFnボタンに割り当てることができるよ!」と突っ込まれそうですが、Fnに感度を割り当てると、
今度はホワイトバランスの変更のためにMENUに潜る必要性が出てきます。トレードオフなんです。
フィルムカメラにはない、デジタルカメラの強み、しかもそのトップ2は、色温度を変更できることと、感度を変更できることです。
この2つが操作時にトレードオフの関係にあって、どちらかはメニューの奥底に潜らないと替えられない。
▲でもめっちゃイイ画が撮れる。すごい。
さらにですよ。このカメラ、ダイヤルが2つも付いているのに、Av(絞り優先AE)とTv(シャッタースピード優先AE)では
片方のダイヤルが死にます(回しても意味のないデッドウエイトになります)。
こんなもん、露出補正をそっちのダイヤルに回すなり、ISOを変更するのに割り当てるなりすればいい。
しかしその方法はどこにも書いてありませんし、たぶん考えてもいないんでしょう。
もっと言うと、電源Onになったときに「俺、いま電源入りました!」というサインが画面に出ません。
なんと電源ボタンの中に仕込まれたLEDが光って教えてくれるんです。
電源ボタン、ちょっと強めに長めに押さないと電源入りません。LED指で隠れてます。見えません。アホか。
グッて押してから素早く離して「あ、LED付いた!」「ニュー……」「レンズ出てきた!電源投入成功!」じゃねーよ。なんだこれ。
その他タテ位置で撮った写真がヨコ位置で保存されたり、そもそも各ボタンのレスポンスが微妙に遅かったり、
なんかこう、どうにも微妙なのです。
つまりなにが言いたいかというと、卓越した描写能力があるレンズとセンサーを持っているのに、
「一眼レフだとこうするよねー」という操作をなんかしようとすると「あれ?めんどくさくね?」となることばっかりなのです。
しかもちょっとしたことで直りそうな欠点ばっかり。ファームウェアの修正でどうにかなりそうなレベル。
なので、カメラ詳しい人はいろいろと「イライラポイント」があるかもしれません。
▲なのになんかスゴいキレイな写真が撮れまくってビビる。
なんで手のひら返してんだよ!と思われたかもしれませんが、そうじゃないんです。
上記したような謎の操作性の劣悪さについていろいろと考えたんですけど、
考えたっつうかもうめんどくさくなって持ち歩いてもなんかぐちゃぐちゃいじるAvとかTvとかMとかそういうモードじゃなくて
カメラまかせのグリーンモードでいいんじゃねえのか、と。そう思い至った。
こんだけセンサーデカくてレンズ明るきゃ、そうそうダメな画は出てこないだろう、と。
そしてそれは正解だった。そういう話なんです。
つまりですね、このカメラ、買ってきて箱から出して何も考えずにサッと撮れば、それでオールオーケーなんすよ。
やれ感度がどうした、ホワイトバランスがどうした、シャープネスの設定がどーちゃら。そんなんはカメラオタクのやることです。
僕もカメラオタクです。が、このめんどくささにはホトホト呆れました。呆れましたが、諦めもしました。
そしてグリーンモード教に入信することにしたんです。
カメラを信じて、「全てお任せ、何もかもを委ねた、全権委任モード」です。あの緑のマークの。
あのモードにして、すべてを信じて、疑いを捨てて、レリーズを押し込む。それだけでいい。日本光学へのポツダム宣言であります。
▲グリーンモード、バンザイ!西海商店、バンザイ!
すなわちこのカメラは「カメラのことよくわかんない人」が買うべきカメラだっつうコトです。
女の子にバーンって渡して、あとはもう「押せばいいよ」なのです。ストロボなんて焚かなくてよろしい。押すだけ。
押すだけでもうなんかすんごいですよこのカメラ。そういう意味では劣悪な操作性バンザイなんですよ。
別にこれ、フォローしてんじゃなくて、「あまりにもよーできているので、設定をイジる必要がない」ということなんです。
もちろんイジりたくなれば、ちょっと面倒だけどイジれるよ!という設計思想。まあそれでいいんじゃないですかね。
以下、適当に撮った写真群(ヘボい)。
ということで、まだ触って2日目なんですけども、このカメラには仕事で頑張ってもらう予定です。
もうすこし作例というか、「イイカンジに撮れるなー!」という写真が増えたらなんか書くかも。
何にせよ、こいつが登場したおかげでちょっと楽しいですし、
今後は女の子とか「カメラ覚える気はないけど画はキレイなのがいい」というワガママ男子にオススメを聴かれたら、間違いなくこのNikon COOLPIX P330だし、
カメラ入門したい系ガジェット好きにはチャカチャカいじって撮るのが楽しいCanonのPowerShot S110がいいかもね、と伝える予定です。
一応突っ込んだS110とP330の比較的なことを言っておくと、明らかにぜんぜん違うのは
P330は「秒10コマ連写できる」というところ(S110は特殊なモードじゃないとできない)。
あと背面の液晶がP330のほうが倍くらいキレイ(92万ドット)なのでそこも驚愕。
まずは、そんな感じかな。
そこそこキレイに撮れるしイイカンジ、という内容でした。
んで、その後継機であるNikon COOLPIXP330が発売されたので入手しました。
ライバルには先行したCanon PowerShot S110が挙げられると思いますが、
値下がり率も低く、スペック的にはほぼP330と互角と言えるかもしれません。
でもまあNikonがP310で「んー、キヤノンにはちょっと水を開けられてるなー」と思ったのは
おそらく間違いないことでありまして、その部分をどうにかして埋めて、追い抜こうと。
S110とP330の目立つ違いとして、前者にはWi-Fi搭載。後者にはGPSが搭載されています。
ま、これもスマホとの併用やEye-Fi(無線LAN機能付きSDカード)をそれぞれサポートして
大きな差がでないよう配慮していることはわかります。
んで、結論から言いましょう。めちゃくちゃ信じられないくらいスゴいカメラです。
そして、カメラについて知識がなければないほど、このカメラは輝きます。
「シロートさんいらっしゃい」のウルトラカメラです。理由は後述。
スゴいってのは具体的にどういうことなのか
このP330についておさらいしておきますと、
・広角側24mmスタート(120mmまでの5倍ズーム)というレンズで超広々とした光景を撮れる。
・レンズの開放F値が1.8。暗い所でも手持ちで撮影できてブレも少なく、コンデジにしては背景のボケが大きい!
・センサーは1/1.7型原色CMOS、総画素数1276万画素。
これがどういうことかというと、センサーが大きくて画素数が少ない。
無理に弱い光を小さな素子で拾おうとしない設計としたため、
暗いところのノイズが少なく、感度を上げても画が汚くなりづらい。
カメラの基本はやっぱりレンズとセンサーですから、その他の部分は全部おまけだと思います。
そういう意味では、上記したことがもうカンペキすぎるというか、P310で不満だったところをバッチリ補って余りあるどころか、
先代よりも画素数少なくなってるあたりが本気です。
だいたい、あんまりカメラの事知らない人に
「画素数多いからすげえ!買え!」という商売がまかりとおってるのがそもそもおかしくて、
コンパクトデジタルカメラの小さなボディに詰め込むセンサーなんぞ、画素が少ないほうが画がキレイなのは当たり前なのです。
高額な先進的テクノロジーを使えば無理してキレイな画を作れるかもしれませんけど、
カメラが大きくなったり高額になってしまっては元も子もない。
さらに今時はなんだか大きなセンサーを積んだコンデジが流行りですし、
そんなに画素が欲しけりゃ倍以上の値段を払って高いカメラ買えばいいんです。
んで、10000円台のカメラなんてどれもこれも大した差はないし、デザインで選べばいいんです。
だからこそのアラウンド30000円カメラ。ここめっちゃ大事な勝負どころで
金さえかけりゃいい"ハイエンド"と、デザインとか口先だけの機能を付けた"エントリー"の中間、
そこんところでメーカーがマジの勝負見せてくれてんじゃないかなぁ、と僕は思います。
カメラオタクが買うと確実にブチ切れる要素あります
ここまでカメラに詳しい感じの人がふむふむ言いながら読むアレでしたけど、
何を隠そうこのカメラには猛烈な欠点があります(少なくとも僕の視点からでは「欠点」だと思うポイントね)。
それは「壊滅的な操作性の悪さ」です。
ボタンの数や位置はある程度適切だと思うのですが、それぞれに割り当てられた機能やメニュー画面のまずさ。
たとえばISO感度を変えたいとすると、MENUをいちいち開かなければならない。
「それは前面にあるFnボタンに割り当てることができるよ!」と突っ込まれそうですが、Fnに感度を割り当てると、
今度はホワイトバランスの変更のためにMENUに潜る必要性が出てきます。トレードオフなんです。
フィルムカメラにはない、デジタルカメラの強み、しかもそのトップ2は、色温度を変更できることと、感度を変更できることです。
この2つが操作時にトレードオフの関係にあって、どちらかはメニューの奥底に潜らないと替えられない。
さらにですよ。このカメラ、ダイヤルが2つも付いているのに、Av(絞り優先AE)とTv(シャッタースピード優先AE)では
片方のダイヤルが死にます(回しても意味のないデッドウエイトになります)。
こんなもん、露出補正をそっちのダイヤルに回すなり、ISOを変更するのに割り当てるなりすればいい。
しかしその方法はどこにも書いてありませんし、たぶん考えてもいないんでしょう。
もっと言うと、電源Onになったときに「俺、いま電源入りました!」というサインが画面に出ません。
なんと電源ボタンの中に仕込まれたLEDが光って教えてくれるんです。
電源ボタン、ちょっと強めに長めに押さないと電源入りません。LED指で隠れてます。見えません。アホか。
グッて押してから素早く離して「あ、LED付いた!」「ニュー……」「レンズ出てきた!電源投入成功!」じゃねーよ。なんだこれ。
その他タテ位置で撮った写真がヨコ位置で保存されたり、そもそも各ボタンのレスポンスが微妙に遅かったり、
なんかこう、どうにも微妙なのです。
つまりなにが言いたいかというと、卓越した描写能力があるレンズとセンサーを持っているのに、
「一眼レフだとこうするよねー」という操作をなんかしようとすると「あれ?めんどくさくね?」となることばっかりなのです。
しかもちょっとしたことで直りそうな欠点ばっかり。ファームウェアの修正でどうにかなりそうなレベル。
なので、カメラ詳しい人はいろいろと「イライラポイント」があるかもしれません。
カメラに自信がない人は今すぐこれ買って外に出るべき!
なんで手のひら返してんだよ!と思われたかもしれませんが、そうじゃないんです。
上記したような謎の操作性の劣悪さについていろいろと考えたんですけど、
考えたっつうかもうめんどくさくなって持ち歩いてもなんかぐちゃぐちゃいじるAvとかTvとかMとかそういうモードじゃなくて
カメラまかせのグリーンモードでいいんじゃねえのか、と。そう思い至った。
こんだけセンサーデカくてレンズ明るきゃ、そうそうダメな画は出てこないだろう、と。
そしてそれは正解だった。そういう話なんです。
つまりですね、このカメラ、買ってきて箱から出して何も考えずにサッと撮れば、それでオールオーケーなんすよ。
やれ感度がどうした、ホワイトバランスがどうした、シャープネスの設定がどーちゃら。そんなんはカメラオタクのやることです。
僕もカメラオタクです。が、このめんどくささにはホトホト呆れました。呆れましたが、諦めもしました。
そしてグリーンモード教に入信することにしたんです。
カメラを信じて、「全てお任せ、何もかもを委ねた、全権委任モード」です。あの緑のマークの。
あのモードにして、すべてを信じて、疑いを捨てて、レリーズを押し込む。それだけでいい。日本光学へのポツダム宣言であります。
すなわちこのカメラは「カメラのことよくわかんない人」が買うべきカメラだっつうコトです。
女の子にバーンって渡して、あとはもう「押せばいいよ」なのです。ストロボなんて焚かなくてよろしい。押すだけ。
押すだけでもうなんかすんごいですよこのカメラ。そういう意味では劣悪な操作性バンザイなんですよ。
別にこれ、フォローしてんじゃなくて、「あまりにもよーできているので、設定をイジる必要がない」ということなんです。
もちろんイジりたくなれば、ちょっと面倒だけどイジれるよ!という設計思想。まあそれでいいんじゃないですかね。
以下、適当に撮った写真群(ヘボい)。
ということで、まだ触って2日目なんですけども、このカメラには仕事で頑張ってもらう予定です。
もうすこし作例というか、「イイカンジに撮れるなー!」という写真が増えたらなんか書くかも。
何にせよ、こいつが登場したおかげでちょっと楽しいですし、
今後は女の子とか「カメラ覚える気はないけど画はキレイなのがいい」というワガママ男子にオススメを聴かれたら、間違いなくこのNikon COOLPIX P330だし、
カメラ入門したい系ガジェット好きにはチャカチャカいじって撮るのが楽しいCanonのPowerShot S110がいいかもね、と伝える予定です。
一応突っ込んだS110とP330の比較的なことを言っておくと、明らかにぜんぜん違うのは
P330は「秒10コマ連写できる」というところ(S110は特殊なモードじゃないとできない)。
あと背面の液晶がP330のほうが倍くらいキレイ(92万ドット)なのでそこも驚愕。
まずは、そんな感じかな。
by kala-pattar
| 2013-04-17 02:42
| カメラ