みんながドローンと呼んでいるものがただのラジコンだった話
2015年 05月 13日
いやー、勘違いしてましたわ。
プロポなんていらんわ。アホ面で操縦する自分の写った映像なんて見たくなかったわ。
見たい画を自分でいちいち考えて操縦したり、ヒューマンエラーで落ちたり、
そんなのまだまだ発展途上のテクノロジーだわ。俺がドローンだと思ってたものは、ドローンじゃなかった。
ただの「余程のことがない限り落ちないカメラ付きのラジコン」だった。素人の手に余る。
放り投げたらついてくる。自分を中心に回ってくれる。先回りして自分を撮影しながら後ずさりしてくれる。
水に落ちても壊れないし、使う人をいっさい選ぶことがない。
そうだ、俺達は「画作りと操縦の緊張感から解放される、自律型飛行機械」が欲しかったんだ。
このLilyってのは「技術的に新しいことに挑戦する」じゃなくて「欲しかったものを書き換える」という作業で生まれたのだと思う。
「顧客がほしいのはドリルではなくて穴だ」という名言があるけど、まさにこういうことを指すんだと思う。
欲しかったのは「自分で動かす安全な飛行機械」じゃなくて、「気の利く友達が空から撮影したような映像」だったのだ。
by kala-pattar
| 2015-05-13 19:28
| 宇宙航空天文