写真サービス使い分けについての雑感

いちユーザーとしてのGoogle Photosのありがたみについての記事です。

■撮った写真の保存を能動的にやるか、受動的にやるか


「撮った写真をどうするか問題」はフィルムからデジタルになって一気に難易度が上がったと思う。
フィルム時代は撮ったら同プリに出して、適当に物理的なアルバムに突っ込むのが一般的だった。

で、いまデジカメで撮った写真、どうするんだ、と。

いままではまず全部のデータをHDDに保存して、「他人に見せる写真」を選抜してFlickrにアップロードしていた。
初期のFlickrはSNS的な要素が強く、写真を通じて知らない人とつながったり評価しあったりする空気があったので
「恥ずかしくない写真」というのをアップロードする場所だった(自分にとって)。
たとえばプライベート色が強すぎるものとか自分が酒でグズグズになってるとか失敗写真とかそういうのは憚られる感じ。
金払ってればサイズも枚数もほぼ制約なくアップロードできて、とてもいいサービスだと思う。
いまとなっちゃ無料でも事実上制約なしになったけどね。

とはいえ「恥ずかしい写真」いうのも思い出ではあるので、残しておきたいし、
いつ何があったのかを思い出すきっかけとしての写真はやっぱり強い。
これはまあ、きっかけなので画質とかサイズとかそういう問題じゃない。
写真が「ある」か「ない(もしくは二度と掘り起こせない)」かだ。
HDDだって買い足していくうちにどれがなんだかわからんし、読み出すアプリケーションがバージョンアップしたりすると
ライブラリの再構築とかクソめんどくさい。

で、Google Photosである。
まずHDDの中から根こそぎバックアップを取られる。
「公開範囲の設定とかいろいろめんどくさいなー」と思ってたし
「1600万画素以上の写真はサイズが小さくなっちゃうのかー」とか思ってた。
どっこい、いざアップロードしてつらつらと眺めていると、
これは「写真サービス」じゃないんだということが分かってきた。要はHDDを追い出したようなもんだ。

正直言って、オリジナルデータと編集済みデータとクラウドにある写真をどういうふうに整理して
あとからどういう方法で掘り起こすかというのに延々頭を悩ませていたのがバカみたいである。
とにかくiPhoneとパソコンの中にあるあらゆる写真と動画がGoogleのサーバーに保管される。そんだけ。
ローカルからデータが飛んでも、Googleが潰れない限りは自分の写真はネット上に保存される。
しかも「教えない限り他人には見られない」のだ。

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▲こんなもん真面目に保存しといたらHDDいくらあっても足りないし他人に見せたくないけど捨てたくないじゃん。


■とにかくぶちこんでおけば安心できる場所


謎のアルゴリズムでスライドショーとかパノラマとか写ってるものの分類をしてくれるとか、
そういうイノベイティブな側面が強調されてるけど
Google Photosのすごいところは「全部の写真/動画に居場所を提供してくれる」ということであって
カメラオタク/写真オタクじゃなければこれで十分用が足りるだろうし
オタクはちゃんと「作品」をアップロードするなりローカルに保存しておく場所を他に用意すりゃいいのだ。

すべての写真が「ある」ということがどれくらい大事かというと
しょーもない携帯の写真とかも「全部ある」というのが超大事だし、
そういう写真が結婚式のスライドショーとかジジイになった時の孫とのコミュニケーションツールとしてメッチャ役に立つ。
写真の役割というのは本来そういうもんだと思うし、
リサイズされるのが許せん、みたいな人はリサイズされたら困る写真だけFlickrにアップロードしておけば良い。
(世の中の殆どの人が画素数とかに無頓着だし、なんならSDカードからデータを移さなかったりして
カメラの背面液晶とかスマホの画面でしか見ないわけだしね。)

このリサイズ問題についても、カメラの画素数が幾何級数的に増えることはないだろうし
Google Photosの仕様が「2400万画素までいけます」「あ、サイズも無制限です」みたいなことになる日も
そう遠くないんじゃないだろうかと思う。

カタチはどうあれ、写真が確実に存在すればよい、あとで見返すことができればよい、というオーダーに応えてくれるのが
Google Photosだな、と思いました。
とにかく意識しないで全部バックアップしておいてくれるし、
「失くしちゃったw」みたいなことも当分は言わなそうだし、コイツを信用してもいいんじゃないかな。

ということでこれからは写真は全部Google Photosにバックアップ(受動的)してもらって、
他人に見せたいもの(RAW現像して気合が入った写真)はHDDとFlickrに保存する(能動的)
という使い分けで行くと思います。

追記/
いや、Flickrとかにも「全部バックアップ」みたいなのあるじゃんって思うかもしれないですけど
なんかめんどくさいんですよ、公開範囲の設定とか同期の条件とかを自分でいろいろ考えないと事故る。
あくまでプライベートに写真をナメナメしたいねん、というときにこの受動態は非常に良いサービスだよね。Googleのは。

追記2/
ちなみにいまのところgoogleの画像分類よりFlickrのマジックビューのほうが10000000倍くらい頭いいです。
写真を撮るという行為を続けてきたことにきちんと報いてくれるのはFlickrだと思う。
「オマエがやってきたこと、ちゃんと見てますよ」って感じがする。
Google PhotosはあくまでGoogleの画像検索とか画像分類のアルゴリズム精度向上のためにエサ食わせてる感じ。

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▲Flickrの分類、超頭いい





Commented by shutoko at 2015-06-16 00:11
FlickrのUploaderもパソコン用もスマホ用も、かなり使い勝手がよくなっています。
確かに、昔は公開設定やらたいへんでした。しかし、現在は非公開設定も思いのままで、最初に設定するだけでよくなりました。
画像に関しては老舗中の老舗です。
元画像そのままですべての画像を管理できるという意味では、現在はFlickrに軍配を上げたいです。

アメリカYahoo!にアカウントとるのが素人には億劫かもしれません。
それにあっちのYahoo!はいつ消滅するやもしれませんが、そんなときはFlickrはどこかが買収するでしょうね。
Commented by kala-pattar at 2015-06-16 02:10
私もかなり古いFlickrユーザーですのでそのへんの機微は分かっとるつもりですが、
要は「見て見て!」はFlickr、何も考えずに全部吸い取られて置いといてくれるのがGoogle、ということでFIXなんじゃねーの、という記事でした。
全部上がっちゃうと他人に非公開だろうがなんだろうが自分で検索するときに全部表示されちゃうのはちょいと手間なので、
「どこかは知らんがとりあえず探せばどっかに必ずある」がGoogle、
「大事な写真で画処理も済んでるし、いつ撮ったかもだいたいアタリがついてる」がFlickrという使い分けができると思います。
気持ちの問題かしら。
フツウの人(年間ウン万枚も撮らない人)ならどちらでも問題ないのかもしれません。
Commented by kala-pattar at 2015-06-16 02:13
補足すると、管理と保管はイコールではないってことかな。
Flickrは管理されるべき写真を管理する前提で能動的に分類したりして保存し、あとから必要に応じて素早く見返せる場所。
Googleはバックヤードのごとく、とにかく「全部置いておくこと」を前提として、探そうと思えば探せなくもない、って感じの場所。
探せなければ存在しないも同然かもしれませんが、「ある/ない」の二元論よりはマシかと思いました。
by kala-pattar | 2015-06-14 18:45 | カメラ | Comments(3)