海外のプラモデルを買ったら誰も語らぬインターステラーの秘密に気づいちゃった話

映画『インターステラー』で印象的なのは登場するシャトル"レインジャー号"があまりにリアルなこと。
21世紀の映画にもかかわらずその撮影には実物大プロップと1/5スケール、1/15スケールのプロップが作られたという。
表面のテクスチャもスペースシャトルに見られるような柔道着っぽい断熱材や黒いセラミックタイルが再現されていて、
これがまあ果てしなくカッコいい。カッコいいので模型が欲しい。作りたい。
そう思ってたらMoebius Modelsがプラモデルにしてくれた。最高に嬉しいじゃないですか。

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んで、完成するとこんな感じになるらしい。ああカッコいい。

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予約注文から数ヶ月、入手して最初にやりたかったのが本体の組み立てではなく、
「オマケの1/144サイズのレインジャー号」をサターンVロケットに搭載すること。
劇中で「人類は月になんか行ってない」という学校教育とそれを信じないマーフ、そして家にある月着陸船の模型がガガガっと描写されて
そのままオヤジがトウモロコシ畑を車でバーっと走って行く過程でカウントダウンが始まり、そのままアクションつなぎで
先端のフェアリングにレインジャー号がくっついたサターンVが打ち上がる。展開早すぎカタルシスドン、最高。
ここがマジで重要で、「未来なのにアポロ時代の遺物であるサターンロケット使うのかよ!」という驚きと
そこまでの「人類かつては月に行ったし、いまでは銀河すら超越した旅を可能にしたのだ」というナルホド感を一挙に叩きつけられる。
(これが実在した過去のロケットじゃなくて妙な空想ロケットだったらこの映画の評価はちょっと下がっていたのではないかとさえ思う。
あと実際にアポロ時代のJ-2エンジンはこれから開発されるロケットにも改良型が使われるとかいう話があったりして、
やっぱりこう、宇宙開発というのは信頼性第一なので枯れた技術を使い倒すという背景までコミで描写してるのがいいよね!)

で、まあ先日のホビーショーでエアフィックス製サターンVをお買い得価格で入手したので組んでみたわけ。
んで、フェアリング付きの小さいレインジャー号を乗っけてみたわけ。

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▲まだ仮組みね。

最高じゃないですか。かつて人類が戦争してて、国威発揚で月に行くために作った史上最大のロケットを
滅亡の危機に瀕した人類が救いを求めて再利用する。先っちょにはマシュー・マコノヒーとアン・ハサウェイが乗ってるんですよ。
夢かよ。

で、ニヤニヤしながら一応本体のほう(1/72スケール)も仮組みしようかな〜なんつって組んだんですよ。
そしたら気づいちゃったんですよね。

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▲わかりますか。上が1/72、下が1/144です。

どう見てもデカいんですよ。1/72モデルが。
実測で1/144の3倍の大きさなんです。つまり1/144モデルの寸法が正確だとするなら、1/72と言ってるモデルは実質1/48スケールになっちゃう。
1/144モデルは「実在したサターンVロケットのスケールモデル」にカチッとハマっているわけですし、
オフィシャルで「サターンVロケットにはこんな感じで搭載されていますよ」という画像がある。
ここからミッションパッチが作れます。面白いからみんなも作るといいよ)

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つーわけでどう考えても1/72って言ってるのがおかしい。じゃあ1/144モデルの倍寸が1/72として説得力あるのか、と考えた。
1/144モデルが全長85mmくらい。1/72モデルは全長170mmじゃないとおかしい。72倍したら12.240mですよ。
で、劇中の描写見るわけですけど、そんなに小さくないんですよ。12mって言ったらWW2時代のレシプロ戦闘機くらいの大きさになっちゃう。
じゃあ1/72モデルのサイズを「これはこれで正しい」とするじゃないですか。そうするとだいたい19m強になる。
まあ超技術だしあり得ないサイズではないな、と。ハッチの大きさとかも劇中で見る雰囲気と整合性取れてるし。
実物大プロップの劇中での印象に近いサイズとも言えるんじゃないかな。

で、「オフィシャルはなんて言ってるんだろう」と思うじゃないですか。
そしたらなんと「1/15で12フィートでーす」って書いてあるんですよ。なにそれ。超デカい。
180フィートってあんた、55メートルですよ。サターンVロケットの全高の半分行っちゃいますよ。
さすがのサターンニキでもこれは打ち上げられないでしょう。
(海外のフォーラムでも「サイズの設定がおかしい」っていう議論はめちゃくちゃされている)

いまどきのプラモデルが版元の監修もナシにタイトル冠して売れるわけないですし、メーカーもサイズのことを考えてるはず。
つまりこのサイズのチグハグさも「正しい」ということになる。

ここから読み取るべきメッセージは何か?と考えたらもうひとつしかない。

「ノーランがシーン毎にカッコいいサイズで撮ってるから決まったディメンションが存在しない(エヴァの全高が決まってないみたいな話)」だと。
サターンに積む理由があって、俳優と絡むシーンがあって、宇宙空間でエンデュアランス号と良いバランスで見えないといけない。
そうするともうサイズが伸びたり縮んだりするしかない。演出上の要請ですよこりゃ。
ということに気づきまして、もう最高だな〜インターステラーはおもしれ〜しプラモデル買わなきゃ気づかなかったよ!という話。

ということで「レインジャー号の大きさはみんなの心のなかにある」という話でした。
俺はサターンVロケットに載ってるのがカッコいいのでもうこれを「俺サイズ」ということにします。
みんなも買おうぜレインジャー号のプラモデル。やっぱプラモは楽しい!

by kala-pattar | 2015-10-13 00:11 | プラモデル | Comments(0)