AmazonのPrime会員にかかっている会費を一撃で回収できる最高の映像コンテンツを教えます。
2016年 05月 17日
Amazon Prime会員各位に告ぐ。これをいますぐに見るべし。
>4Kで甦る 世紀のご成婚パレード TOKYO1959 [HD/SD版]



>4Kで甦る 世紀のご成婚パレード TOKYO1959 [HD/SD版]
昭和34年4月10日、当時の皇太子さまと民間から初の皇太子妃となられた美智子さまのご成婚は、
前年に完成したばかりの東京タワーからモノクロのテレビ放送として生中継され日本中を熱狂させました。
しかし、35mmカラーフィルムで記録され、そのわずか5日後に劇場公開されながら、人々の記憶から消え去っていた一本の映画がありました。
今回、この奇跡の映像記録“世紀のご成婚”を、最新のデジタル技術によりリマスターし、超高精細4K映像として甦えらせます。
そこには、戦後復興から高度成長期へと向かう、歴史の転換点にあった生きた東京の姿が映しとられていました。
昭和34年と平成27年、共に5年後に東京オリンピックを控え、変貌を遂げようとするまさにその瞬間の首都の情景を、
4Kならではの高品質な映像でひもといていきます。
(Amazon.co.jpより)

1959年は戦後14年。ビルも少なく、空襲による焼け野原の記憶を引きずった日本の首都には東京タワーがそびえ立つ。
そんな東京の光景が4Kで蘇る……というのは文字だけで読むとにわかに信じがたい。
しかし、35mフィルムに刻まれた色彩とディテールは現代のデジタルビデオカメラにもひけを取らぬ情報量。
映像が目の前に現れた時、嘘偽りなく「スゴい!!!!」と大声で叫んでしまった。
■速報性と情報量のせめぎあいに驚け!
当時のテレビはもちろんモノクロ。カラーフィルムで記録するべきことというのは極めて報道的な重要度の高いものだった。
カラーフィルムで撮影し、現像し、編集するという行為。「皇太子の成婚パレード」は、確かに国家的事業であり、同時にエンターテイメントであった。
パレードから5日で劇場公開されたという本フィルムをいまの我々が当時と同じ(もしくはそれを上回るスペックで)クオリティで見ることができるというのに驚く。
ちなみにAmazonビデオは視聴する機材によってSD画質で配信するかHD画質で配信するかをフィルタリングしている。
筆者はiPhoneのAmazonビデオアプリで再生し、AppleTV経由で自宅のTVに出力したが、その画質には心底驚いた。
自分の知る東京と全く違う顔をした、しかしまごうことなき東京が、現代の映像作品と遜色ない解像度で映し出される。
PCの画面ではなく、ぜひともPS3やAndroidデバイス、もしくはiOS搭載機器を経由して大画面で楽しんでもらいたい。

■現代の映像修復技術に驚け!
番組内でも語られるが、当時のセルロースを基材としたフィルムは酸化によって劣化し、果ては乾燥したワカメのようになってしまう。
強い酢酸臭を放つことからこの現象は「ビネガーシンドローム」と呼ばれているが、当該フィルムはギリギリ保存状態が良かったようだ。
1コマずつが最新のスキャナーでデジタルデータに置き換えられ、Blackmagic Design社の「DaVinci Resolve」という贅沢なソフトによって
傷や埃の除去はもちろん、褪色による色の変化やコントラストの低下を復元している様子も番組に収められている。
手ブレやカメラの性能に起因するコマごとのブレも可能な限り修正されているが、完全に補正しない理由やその手法についても
映像や写真に興味のある人間にとってはこれ以上ない教材として機能してくれるだろう。
デジタルデータとアナログデータを我々はいかにして保存し、後世に残し、アップデートしていかなければいけないだろうか、という思索にも繋がる。
天皇家のイベントというイデオロギー的なフィルターを通す前に、50年以上前の記録を伝えていくための努力と
その手法がいかにあり、そしてこれからいかにあるべきかを考えるのは今を生きる我々の責務といえるのではないだろうか。

■ありとあらゆるところに潜む戦後日本史のヒントに驚け!
皇太子(今上天皇)と美智子妃殿下のパレードは馬車にて行われる。馬はきわめて美しく手入れされており、騎乗する人々の所作も完璧。
しかし、昭和天皇のご成婚パレードに馬車は使われなかった。その理由については番組で確かめてほしいが、
とにかくこうした「当時はなんでこうだったんだろう」というこまかなギモンには、すべて理由がある。
その理由はまさしく戦後を生きる我々とその国を形作った歴史そのものであり、あらゆることが現在に収斂していくさまを見て取ることができる。
長門や陸奥といった戦艦が東京湾に浮かぶさまから、更地になった2015年の国立競技場跡地まで、すべて地続きなのだ。
白黒映像ではどうしてもファンタジックに捉えてしまう現代の我々に、4K画質というリアリティが考える余地を与えてくれる。
35mmカラーフィルムが現代にも通用する情報量を持って、いままで眠っていたことに感謝し、
それをデジタルで復活させて視聴できる環境を作ってくれた人たちにはただただ感服するばかりだ。
とにもかくにも、映像作品として、古き東京の姿を知る資料として、そしていま我々が誰のおかげで生きているのかを確認する方法として
この4Kで甦る 世紀のご成婚パレード TOKYO1959 [HD/SD版]
は恐ろしく有益なコンテンツである。
筆者は途中から理由もなく涙が止まらず、大変狼狽した。それくらいのインパクトのある動画、見て損することはない。ぜひ。
※スクリーンショットの画像がガビガビなのはPC経由(著作権保護のため、キャプチャできる機材に対してはSD画質でしか配信されない仕様)なので安心して下さい。
PS3やFireTV、iOSデバイスやAndroidデバイス経由で視聴可能なHD版はめっちゃくちゃな解像度です。ぜひ。
by kala-pattar
| 2016-05-17 23:35
| オモロ素材/サイト