「女の子を組み立てる」っていう行為がどんな気分か教えます。
2016年 09月 01日
バンダイのフィギュアライズバスト、悔しくて悔しくてしょうがなかったのですが、悔しがっているだけではしょうがないので今日買ってきました。
マクロスデルタ フレイア・ヴィオンとマクロスデルタ マキナ・中島のふたつです。プラモデルですが、タダのプラモデルじゃありません。女の子のプラモです。
▲これはプラモデルです。
▲顔のパーツはハコを開けたらこうなっています。仕組みはシンプルですが、見た目のインパクトがひたすら大きい。
▲裏から見るとどうなっているのかが理解できるかと思います。ひとつの金型を開けたり閉めたりしながら何段階もプラスチック樹脂を重ねて注入しています。
▲目も同様、パーツ状態でこうなっているので塗らなくていいというか塗ったら負けですねこれは。
▲裏から見ると、顔面同様の仕組みです。この技術自体は25年前くらいのHGガンダムとかパソコンのキーボードの刻印とかと同じです。精度が高まってる。
▲表面のうねりのないキレイな成形。手のひらに掌紋がうっすらと入っているのが美しいですね。
▲上下に割れる金型の横からもう一つの金型を差し込む「スライド金型」を使って内部に空洞のある腕を成形しています。
▲原型師が作った原型を3DでCADデータに置き換えてから分割しているのでメチャクチャ複雑なパーツの分割線が実現しています。10年前ならまず不可能でした。
▲右は口の内部のピンクを再現するためのパーツ。左が「ルン」と呼ばれる触覚的なものを再現するためのパーツです。色分けされていると嬉しい所。
▲襟の形状を上下に割れる金型でうまく再現するために斜めに配置された白いパーツ。ハートの形状もうまく丸めて金型が引っかからないようになっています。
▲色の違う毛先を再現するためにめちゃくちゃ複雑に割られたパーツ。これが接着剤なしでバチピタに合うんですからまあすごい。設計はもちろん、金型の管理がすごい。
▲こういうとんでもなく入り組んだラインでガンガンパーツが割れているのにサクサク組めます。道具はニッパー1本でOK。
▲こちらはマキナ・中島さん。顔の造形はフレイアよりこっちのほうが特徴をうまく捉えている気がします。
▲こんな美しいパーツ、組んだら負けだと思いませんか。そこにパーツがあるから組んでしまうんですけどね。プラモデルって罪作りです。
▲乳です。
▲パーツだけ見るとガンダムのようなメカメカしさでございます。ひたすら美しい。一生眺めていたい。
▲しかし、これらのパーツを組むだけで我々はヴァルハラへと導かれるのです。なんせこの娘たちはワルキューレ。
▲なんだかものすごく興奮しませんか。半完成の人間のようなもの。プラモデルという都合だけで分割された、女の子。
▲手の造形と分割は強烈です。これは組んでみないと分からない。思わず「あーっ!!」と声を出してしまいました。
プラモデルであることに本当に意味があるのかなんなのか、もはや「プラモデルの文脈に無理やり押し込められた女の子」という倒錯的で恐ろしい美しさがあります。
おっぱいとか髪の毛とか触らないと組み立てられないって、もうヘンタイじゃないですか。すごいよ。衝撃的。
たしかにこのシリーズって巷で言われてるとおり技術的にはすごいかもしれませんが、そのすごさが効果的に活かされているかというとちょっとギモンだったりもします。
だから、正直組みやすいかといえばそうでもないような気もするし、自分が何をしているのかフッとわからなくなる瞬間すら訪れます。
ただ、こんなものを考えて量産してみんなが買って組む、という不思議な不思議な営みがこの世にはある。そういうことをなんとなく皆さんに知ってもらいたいと思いました。
すごいですよ。組んでみないと、これは分からない。ホントに。
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