錆の学び／ブルドーザー『コマツ D20S』

先日八ヶ岳に行きましたところ、美濃戸にイイカンジのブルドーザーが停まっておりました。

D20Sという形式（サブタイプまではわからん）なのですが、錆びていながらも現役で、泥と雪にまみれながら働く老兵といった風情が

野生のミゲル・ヒメネスの様相を呈していたため、思わず大量に写真を撮ってきました。

とはいえ、使いみちもあんまりありませんのでモデラーの皆様にシェアしたいと思った次第。

錆びてるっつーのは、こういうことだ。みなさんの模型、手癖で錆びていませんか？

▲燦然と輝くKOMATSUの文字。フロントグリルはガード以外大きなキズはつかない模様。ガード、機能してるんだね。

▲油圧シリンダーはビッカビカ。掃除しなくても錆びない、傷つかない。

▲可動部のバキッとした剥がれと、小キズの集合でモワッとした剥がれの違い。

▲みんな大好きドーザー。ガリッと塗膜が持って行かれたのではなくて、なんどもこすっているうちに地肌がでて赤錆になる。

▲戦車でもよく見る牽引用のアレ。ここはもうガリガリに錆びますよね。

▲はい無限軌道。履板の外側は錆びて、内側は土ぼこりがへばりつく。

▲よく見てください。よく考えてください。

▲最高ですね

▲湿った土が履板に巻き込まれて堆積したところ。お手本のようです。当たり前です。ホンモノだもん。

▲大したサイズ感じゃないのですが、情報量が半端ない。

▲排気管は錆びているというより、不思議な変化が起きています。白くて、つや消し。

▲起動輪の歯はつねにフレッシュな金属地が出ています。銀でドライブラシするのが良いですね。

▲雪と土がどう詰まって、そこに草や枝が紛れ込むのか凝視してください。

▲錆びた上から土でコーティングした様子

▲なんだかよくわかりませんが、細い配管は最高。あとシリンダーはやっぱりギラギラ。

▲メーターはシンプル。当然ながら、ここはほとんど塗装ハゲなし。

▲シールが死んでるところとか、ボルトはガンガン変色しますね。

▲ここは温度変化が激しいのか、派手に塗膜が剥がれてフチが浮いています。

▲ボルトをたまにいじるのか、それとも剥がれても錆びにくい素材なのか。

よく観察しましょう、というのは簡単なのですが、こうして写真にとって家でじっとりと酒飲みながら眺めていると

結構発見があります。ということでみんなカメラを持ち歩いたほうが良い。ですね。

ちなみにこの記事で使ったカメラはSONY デジタルカメラ Cyber-shot DSC-RX100M3です。氷点下でもまあまあ働く。