テラダモケイのフィルムで見る「物語のない、形状の表象としての模型」の話
2017年 08月 15日

お盆が引っ越しの残響音とともに終わってしまいそうになるなか、
11日に銀座・伊東屋 G.Itoya B1 Inspiration Hallで行われたトークショー「テラダモケイピクチャーズ・映像制作秘話」に行ってきました。
岡崎智弘さん(監督)と寺田尚樹さん(製作)の1時間に渡るさまざまな着想と実行のお話。

コマ撮りと言ってしまえばそれまでなんですが、音楽もストーリーもなく、3000人が次にどうするかを
並ぶ/乗る/降りる/乗り換える/階段から出てくる/階段に降りていくという役割分担に従ってひとコマずつピンセットで移動させることで
あくまで偶発的に"レンダリング"しているんですね。そうすっと、電車の揺れとか10コマ/秒のカクつき具合とかも、結果的に意味や物語性を帯びてくるというか。
「物語ではなくて、構造だけがそこにある映像(でもなんか感じてしまう)」というのは「模型」によってのみ現出し得るのだと確信した顔で言ってたので
いや、模型はやっぱ構造だよなー。形状が意味を削ぎ落とされて(そこに意味を重ねるのは個人だよね)用意されているというか。
面白かったです。
by kala-pattar
| 2017-08-15 19:48
| 行ってきた