海上コンテナを日本の貨物列車で牽引したいおじさんの自由研究
2018年 09月 11日
コンテナが好きなのではないのです。コンテナが運ばれているさまがキュートなんです。
船で、クレーンで、トラックで、そして貨物列車で。とにかくコンテナに入っていれば、どんな方法でも、どんな国でも運べる。
この概念をインターモーダルといいます。この概念に惚れて2年。
インターモーダルを真に体現しているのは、おもに20ft海上コンテナと40ft海上コンテナです。
(もっと長いのとか短いのは「国によってアリ」なので、国際規格として一番通用しているのが上記2つだと考えます)
上のはスペイン、Electrotren社のHOゲージ車両で、コンテナはドイツのHerpa社製です。ONEかわいいよONE。
双方1/87なのでピタッと載りますね。当たり前です。スケールが統一されてれば、会社が違ってもサイズは合うわけです。
で、日本の機関車でもコンテナが牽きたいおじさんは、先人がいっぱい研究してきた道のりであるにもかかわらず、どうしても確かめたくなった。
日本はいろいろあってNゲージが1/150スケール、俗称としてHOと呼ばれるのが1/80スケールとなっています。
この辺は超絶めんどくさい経緯があり、また1/80をHOと呼ぶと血で血を洗う争いになったりするので各自ググってください。めんどくさい。
とにかく、日本でNゲージの次にデカい鉄道模型でいつでもどこでも買えるのは1/80スケールなんです。
ガンプラのHGとMGがどう違うか、飛行機模型の1/72と1/48がどう違うか、みたいな視点で見るとすごく考えることがいっぱいあります。
Nゲージは見立ての模型(ウォーターラインのフネ)っぽくて、1/80は縮尺模型(頭悪く言うと、ホンモノっぽい)って感じがします。
どっちが偉いとかじゃなくて、役割が違うんですよね。いっぱいつないでゴンゴン走らせるNゲージ、車両から滲み出る謎のリアリティに酔う16番。
閑話休題。
さっきのONEのコンテナ(1/87)を1/80のコキ106に載せるとどうなるのか。意外と大丈夫なんじゃねえの?と。
ということで、JAMに行ったみなさんはもうおわかりだと思いますがモデルアイコンさんを応援しましょう……。この冬の時代を終わらせるんや……。
少なくとも、現状で海コン牽きたければ海外型の貨物列車を仕立てるしかないよね……。
こんどはNゲージなんですが、ebayで香港の業者が「N scale」を謳って目ん玉飛び出るくらい安い40ftコンテナを大量に販売してたので、
先日大量に購入してそのままほったらかしておいたのですが(だってNのコキ持ってなかったし)、とりあえずコキ買ってきたので載せてみましょう。
どうすんだよこのコンテナ……。
ということで結論としましては、やはり日本の鉄道で海上コンテナを牽引しようとすると日本のメーカーが日本で流通しているスケールのコンテナを作らない限り
ちゃんと貨車に乗らないのでアカン、ということでございまして、
この「世界共通の規格を作って地球の物流をひとつにしようぜ」という崇高なインターモーダルの理念(大好き)が
ドメスティックなスケールやらゲージやらの規格差の壁の前に敗れ去るという皮肉な状況、これは率直に言って歯がゆすぎて困るという話です。
いや、こんなこと私がこうやって書く前から鉄道模型おじさんたちが検証し、つらい思いをしてきたわけですけれども、
海上コンテナをゴリゴリ牽いて力強く走る電気機関車の図を海外の鉄オタとNゲージャーだけに独占させとくわけにはいかんのではないか。
(あとトミーテックのトレーラーコレクションからひっぺがす以外に1/150の40ftコンテナを大量入手する方法がないのも問題やで!!)
ああ、こんなに模型で苦しい思いをするのはいつぶりだろう!
少なくともオレはアメリカとヨーロッパから引くほど1/87のコンテナを輸入してしまった手前、これらはもうスペインの機関車に牽かせますけれども
ぜひとも日本の電気機関車ででっかいコンテナをガタンゴトンと牽くところが見たいし(できれば1/80でね)、
そのために日本のメーカー各社さんもご一考いただきたいなとか思うわけです。
本牧ふ頭MC-1からは以上です。
by kala-pattar
| 2018-09-11 00:02
| 鉄分