完成させたらもったいない!組まずに学ぶ「ル・マン24h 優勝の秘訣」。

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プラモはバラバラで売っているので自分で組んで塗らないと完成しないのですが、
完成すると組んで塗った過程をすっ飛ばして「完成品」しか目に入らなくなるのでもったいないという罪な遊びです。
上に示したのは箱から出して5時間くらいペタペタと塗ったり貼ったりしたタミヤの最新プラモ、1/24 TS050 HYBRIDです。
なんでこんな中途半端な状態なのかと言うと、ここまででこのプラモとのプレイが100%に達してしまったから。
此処から先は「きれいに仕上げる」という頂上決戦が待ち受けており、1日2日の余暇で楽しめるゾーンを飛び越えてしまうからです。


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▲エロい曲面をたたえた黒いランナーから見ていきましょう


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▲CFRPの織り目がなくても「ああ、カーボン製の曲面なんだな〜」って感じがビシバシ伝わってきます。


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▲アンダーパネルはほとんどF1マシンと同じ。だだっ広い板は車体の下側を無機質な表情にしてしまうね。


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▲どこにどう貼らさるのかワクワクしちゃうパーツ。もちろんバチピタに合います。


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▲細かいパーツもいっぱいあります。「完成」まで持っていくにはこういうのと全部付き合わなきゃいけません。


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▲ハンドル、ABCペダル、ワイパー。ああ、クルマのプラモだ。安心しますね。


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▲しかしこのへん、もうハコ車じゃなくてF1マシンでよく見るようなパーツだらけ!


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▲ホイールも本物そっくりのこまやかなディテールで切れ味バツグンです。


このプラモが完成するとどうなるか。
以下のようになります(画像はタミヤの完成品写真です)。


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なんというか、誰がどう見てもTS050です。
じゃあこれと同じものを作れるかと言うと、かなり厳しい。
正直このプラモ、塗装の手順とか、細かく分割されたカウルをピタピタに合わせる方法とか、デカールをきれいに貼るとか
結構プラモ筋を必要とするので筋トレしてる人じゃないとうまく作れないと思うんですね。
上の写真が100点だとすると、オレの筋肉では60点くらいのものしか作れない。

そういう予感がしましたので途中まで組んだんですが、案の定「これは説明書を無視して順番を変える必要があるな」とか
「ここは効率より根性で乗り切るところだな」とか、5合目くらいでビシバシ実感させられてしまう。
つまりまあ、今回は失敗なわけです。60点くらいの完成品にたどり着く道半ばで「オレの負け」になることが確定している。

しかし、プラモはリセットボタンを押してもう一回コンティニューできるのがいいところ。
そして今回はそもそも道半ばで残機がなくなることを最初から確信していたので、冒頭のところでやめたわけです。
なぜならここまででも超絶に面白いから。


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▲まずクルマのボディがこんな状態になっているのが最高に面白い。


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▲お前はなんのパーツなんだ……


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▲サイドに位置するインテーク。おまえ、本当はF1マシンなのか……?


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▲さっき見せた黒くて細かいパーツがこういう白くてぬめぬめしたパーツの中に全部隠されてしまうとしたら。


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▲デカールをきれいに貼るところまで行くには……


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▲大量のマスキングシートを自分で切り出して基本的なカラーリングを自分で塗る必要があります。


なんか「作らない言い訳」をしているように見えるかもしれませんが、
しかしTS050が本当はどんなカタチをしているのか、気になってきませんか。
カウルの下に隠された、骨格を知りたい。


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▲もとから黒いパーツはそのままだけど、律儀に塗り分けたりして、コクピットが完成します。ほとんどジェダイ・スターファイター。


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▲ここにリアセクションがくっつく。エンジンもトランスミッションも機密らしいので、カタチは結構ざっくりです。


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▲これがTS050の骨格なのだ。


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▲完成したら見えなくなる。こんなにもったいないことがあるか!?


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▲そこにこれだけの「ガワ」がかぶさることで、TS050が形作られるわけです。


おそらく、僕はもう一度このプラモを買ってきて塗り方の手順を研究したり、
カウルをツライチに美しく貼る手順を試行錯誤したりすると思います。
しかし、今回このプラモで楽しみたかった真髄みたいなものはきっちり楽しんだので、「無駄」じゃないし、「失敗」でもない。
いつかきれいな完成品がほしいなとは思うけど、そこにどんなものが入っているのかを楽しむには今回のような"完成品"も必要なわけです。
塗ってデカール貼って仕上げたら、バラしたり戻したりできなくなる設計なのでね……。

ということで、タミヤのTS050、相変わらずとんでもない精度で説明書も至れり尽くせりなのですが、
まずはこの獰猛な骨格を楽しみ、そして一度手こずってみるといいかと思います。2個目にチャレンジすると、もっと楽しくなるはず。
経験値をゲットしたので、次は勝ちに行きますよ。という話でした。
ではまた。



by kala-pattar | 2019-05-26 21:47 |  →SPRUE CRAZY