人生でいちばん好きな飛行機のプラモが新発売された人の話
2019年 10月 14日
エアフィックスというイギリスの老舗プラモメーカーがあるんですが、
何度も倒産したりしつつも大英帝国の意地でなんとか踏ん張り、いまや「めっちゃわくわくするプラモを出しまくる会社」として
世界中でちゃんと評価されていてえらい。
で、そこから私が世界でいちばん好きな飛行機のプラモが発売されちゃったので、これはもう買うしかないのです。
たくさん買うとどんないいことがあるかというと、まず家に大量のバッカニアがあるので「バッカニアがなくなったらどうしよう」という心配から逃れられます。
そして、気楽にホイホイ組むことができます。ホイホイ組むことでプラモに潜むトラップがどこにあるかを突き止め、そこをクリアできる。
簡単に言うと、死に覚えゲーのリセットボタンがむっちゃある状態です。8機あればマリオだってそこそこイケるでしょう。
これが人生で一回の邂逅だと思うと身構えてしまいますが、リリーフのマリオが7機いるので何も怖いことはありません。
みなさんも「大人になったらビシッと作るぞ」と思っているプラモこそ、複数買いして軽率に組みましょう。
3回も組めばうまくなっていますから、びしっと組める大人に成長するんです。メーカーも嬉しい、あなたも嬉しい。外野は放っておいてください。
■バッカニアにしか見えない飛行機が、目の前に爆誕する。最高。
もしも気をつける点について言うならば……
■やっぱり合わせが難しいところは存在する。とくにインテーク〜主翼付け根の部分は曲がりくねった分割線が曲面の上を走るため(これは機体の形状のせい)、
CAD/CAMの力を持ってしても、ビシーっと合わせることができずに段差がズレが生じてしまいます。これは世界のトップメーカーでも厳しい形状かも。
■エアフィックスにしては微細なパーツが多い印象。開発陣が「バッカニアをリニューアルするならこれくらいやらんとダメでしょ!」と
やや真面目に取り組みすぎた感は否めない。少なくともまあまあ高価なピンセットがないと、全てのパーツを貼るのは無理かも。
(とはいえ、人間には小さいパーツを無視するという権利があることは日本国憲法にも書いてありますので、恐れずバッカニアの形を楽しもう)
■インテークやエキゾースト周りの合わせもやや難しいので、パテかすり合わせか、その都度対処が求められるかも。
(しかし、塗ってデカール貼ったらほとんどわからないのでシカトしても全然だいじょうぶです)
■爆弾倉の後端の壁がツルツルで、説明書に入っているモールドがない。加工忘れた?&爆弾倉に入れる爆弾がない
(上記二点については、裏返さなければわからない。他人のプラモを裏返して見る人間はパンチしても大丈夫なので、忘れましょう。)
■格納状態の主翼の位置決めがシビアなので瞬間接着剤とかを併用したほうがヨサゲ。
みなさんも欲しいプラモが出ちゃうとなったら「組む用/組む用/組む用/保存する用」くらいの勢いでお願いします。
いやしかし、嬉しい。バッカニアの新キットが出ることがこんなに嬉しいなんて。みなさんも、ぜひ。
by kala-pattar
| 2019-10-14 18:06
| →SPRUE CRAZY