「鳩のプラモデル」のある土曜日。

「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23133821.jpg

なんでもかんでもプラモになってれば面白いですが、今回は鳩です。
1/35スケールの鳩。

まず何がすごいって箱絵がすごい。これでもかというくらいかっこいい鳩が総進撃。
鳩のプラモを売るためにはかっこいい箱絵が必要だよ。だって鳩だよ。不要不急のプラモデルです。
いや、プラモデルというのはどれも不要不急なんですけれども。でも、そこがいいんだよ。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23170878.jpg
▲鳩が多すぎる。


1/35の鳩、どう使うのかというと、まあ「ここに鳩がいたらいいな」というところに鳩を置く、というニーズがありますね。
ガンダムみたいにバーンといるのではなく、なにかと合わせて味わう鳩。
鳩だってひとつのユニットとして成立しますけど、なんせ小さいですから、鳩でドラマを作らないといけない。
これは難しいというか、ユーザーの実力が試されます。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23200215.jpg


ハコを開けると同じランナーが3枚入っています。
小さくてよく見えないと思うので、拡大しますね。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23203710.jpg
▲いろんなポーズの鳩。


佇む鳩、離陸せんとする鳩、着陸せんとする鳩、振り向く鳩……。
鳩とひとことで言っても、いろいろな鳩があります。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23215542.jpg
▲ズームイン、鳩。


おわかりいただけますでしょうか。ランナーの太さ、ゲートの大きさから類推できます通り、これはもうとても小さい。
小さいけど脚を省略するわけにいきませんし、何より左右に別れる金型では脚が再現できませんので、必然的に脚が別パーツになるわけです。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23231334.jpg
▲立体鳩サブレー。


腹の一部がゆるいカーブでえぐり取られておりまして、ここに脚と腹肉が一体になったパーツをピンセットでそっと貼り付けます。
ゲートをしっかり処理しないと合わせ目が目立つので、丁寧に工作する必要があります。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23240809.jpg
▲すごく精密なピンセットで組んだ。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23242406.jpg
▲ぽっぽ。


で、塗装しないとグレーの鳩になってしまいます。まあグレーの鳩もいるから塗らなくてもいいんですけど。
なんか極小の鳩のカタチがあるというだけで面白くなっちゃうんですが、塗るともっと面白そう。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23251718.jpg
▲泣く子も黙る塗装図です。


俺はこんなに凶暴な塗装図を見たことがない。
小指の先ほどの大きさの鳩に、こんな多彩な色を塗るなんて……。
しかし、猪木は言いました。
元気があれば、何でもできる。


「鳩のプラモデル」のある土曜日。_b0029315_23264145.jpg
▲塗った。


ということで、鳩のプラモがあるとなんとなくその周囲5cmくらいが平和な感じになるので
みなさんも鳩のプラモを組んで塗ってみるといいのではないでしょうか。
首の緑〜紫のグラデーションを筆で塗るだけで「アハハ」と声が出てしまうくらい鳩っぽく見えますので、ぜひ。




by kala-pattar | 2020-03-07 23:33 |  →SPRUE CRAZY