南アルプス北岳山行記〜その2

広河原で橋を渡り、大樺沢を登って行く。

南アルプス北岳山行記〜その2_b0029315_3274121.jpg沢と絡みながら高度を上げる。登山道を水が流れているところもちらほら。そんなに激しい登りでもなく、ゆっくり着実に登って行くが、ひたすら天気のいい事いい事。台風?なにそれってな具合で気温もうなぎ上り。前には大きな北岳。振り向けば鳳凰三山。休みを取ってはおにぎりをがっつき、お菓子をがっつき、水をガブガブ。全員よく食べる。りなちゃんは荷物が全てジップロックに入っており男性陣を驚かせる。ここでジャストオンタイム女改めビニール女もしくはパッキンガー先生に改名。

登りながらいろいろと話をしていくうちに、きっつさんとナベさんの二人は大学時代山に入りまくっていた上に、今でもきっつさんはキコリ的お仕事をしていること、ナベさんが草の専門家だということが分かってきた。なるほど、二人とも植物にも動物にもべらぼうに詳しい。

南アルプス北岳山行記〜その2_b0029315_439748.jpg二股からの登りは強烈。しっかりと休みを取りながらギチギチ登って行くと、ズバッと森林限界を超える。アホのように広い視界。これでもかと地面をおおうハイマツ。あえぎあえぎ振り向けば鳳凰三山がさっきより低くなっている。主稜線に上がった辺りでテンションは絶好調。登りはじめの緊張もどこへやらで冗談を飛ばしまくりながら酒と晩飯を渇望する。タバコがやたら長持ちする上にやたら美味い。

南アルプス北岳山行記〜その2_b0029315_4433470.jpg稜線に出てから一登りで肩の小屋(3000m)に到着。チェックインを済ませ、運んできたラーメンを喰らい、不味いコーヒーをすする。酒も入る。酸素がモーレツに薄い。ただでさえ心拍の早い俺はちょっとトイレに行っただけでヘロヘロになる。あいにく周りはガスり放題で明日の天気が不安だが自分の晴れ男パワーを信じて寝床を作り、昼寝。爆睡。

南アルプス北岳山行記〜その2_b0029315_4495964.jpg小屋のおっちゃんの大声で起きて多少混乱するが、何のことはない、晩飯のアナウンスだった。米とみそ汁と少々のおかず。生野菜が尋常じゃなくおいしく感じる。後で聞いたらみんなそう思っていたらしい。翌日の準備を適当に済ませ、りなちゃん持参のカマンベールチーズをつまみにグレンリベットとグレンフィディックをちまちま舐めながら全くどうしようもないギャグを延々言い合う。沖ウェイクという伝説のアーティストがこの時生まれたが、ここでいちいち書くのもアホらしい位面白かったので詳しく書かないことにした。笑いを堪えながら毛布にくるまり就寝。やはり一瞬で爆睡。

つづく
by kala-pattar | 2005-09-27 04:58 | Mountain