日々是超音速:ソラリスはそこにあった〜逆襲の磐越路【その3】
2006年 05月 03日
新潟駅に戻り、みどりの窓口で乗車券を確保。土産物屋で酒とツマミを買い込む。駅員に訪ねると、我らが『ばんえつ物語号』は既に入線済みとのこと。嫌が応にも鼓動が速くなる。跨線橋へ。
![Departure 0943](http://static.flickr.com/54/137286461_c68b6ca5db.jpg)
窓。
眼下に『彼女』はいた。
![Encounter @Nigata Sta.](http://static.flickr.com/47/137286217_0332d611ee.jpg)
鳥肌である。ついにイキイキと動いているシゴナナに出会えた。水を使い果たし、DDを連結され、見えるか見えないかの蒸気を溜め息のごとく吐き出していたあの冬の彼女が、今ここでブシューだのガシューだのいいながら盛大に蒸気を吹き上げている。
階段を駆け下り、荷物はベンチに置き、C57180に走り寄る。
![Leaf spring](http://static.flickr.com/46/137286974_7a18d135d0.jpg)
![Driving wheel](http://static.flickr.com/53/137287032_826211e263.jpg)
![Air compressor](http://static.flickr.com/47/137287101_7a6c8cca71.jpg)
![Turbogenerator](http://static.flickr.com/47/137287692_1964d3355a.jpg)
![Cross head](http://static.flickr.com/55/137287323_8c67a899e7.jpg)
![Boiler head](http://static.flickr.com/56/137287511_df5227a3b5.jpg)
蒸気機関は電機と違い、休む事がない。ボイラーは常に加熱状態で、水蒸気は何らかの形で出っぱなしである。シリンダーや配管やオイルやタービンが異様な存在感を放っている。鉄の塊がこすれ合い、ぶつかり合う音。焼けた石炭の臭い。そしてボイラーから発せられる熱。圧倒的なパワーを感じさせるその体躯を目の当たりにして平然としている人間は一人もいなかった。みんながみんな写真を撮りまくり、動画を撮りまくり、触り、はしゃぎ、うろうろしていた。
発車のベルが鳴る。
大正ロマン風だかなんだか知らんが、白熱灯でライトアップされた車内に入り、指定席に腰掛けようとしたら席を間違っている家族連れ…双方申し訳なさそうな顔をしながらようやく席に落ち着くと、その時がやってきた。
0943、定刻どおり。汽笛一声。
ブレーキを解放しただけで、オートマ車のクリープの如く前に進むシゴナナ。まさしく『滑るように』客車が引っ張られる。そして少しすると、コンロッドが前後する振動が客車にも伝わってきた。ああ、まさに俺らはSLに乗っている!そう感じさせる前後の振動。手を振るホームの人たち。
我々の乗る『ばんえつ物語号』は一路会津若松へと走り出したのであった。
つづく
![Departure 0943](http://static.flickr.com/54/137286461_c68b6ca5db.jpg)
窓。
眼下に『彼女』はいた。
![Encounter @Nigata Sta.](http://static.flickr.com/47/137286217_0332d611ee.jpg)
鳥肌である。ついにイキイキと動いているシゴナナに出会えた。水を使い果たし、DDを連結され、見えるか見えないかの蒸気を溜め息のごとく吐き出していたあの冬の彼女が、今ここでブシューだのガシューだのいいながら盛大に蒸気を吹き上げている。
階段を駆け下り、荷物はベンチに置き、C57180に走り寄る。
![Leaf spring](http://static.flickr.com/46/137286974_7a18d135d0.jpg)
![Driving wheel](http://static.flickr.com/53/137287032_826211e263.jpg)
![Air compressor](http://static.flickr.com/47/137287101_7a6c8cca71.jpg)
![Turbogenerator](http://static.flickr.com/47/137287692_1964d3355a.jpg)
![Cross head](http://static.flickr.com/55/137287323_8c67a899e7.jpg)
![Boiler head](http://static.flickr.com/56/137287511_df5227a3b5.jpg)
蒸気機関は電機と違い、休む事がない。ボイラーは常に加熱状態で、水蒸気は何らかの形で出っぱなしである。シリンダーや配管やオイルやタービンが異様な存在感を放っている。鉄の塊がこすれ合い、ぶつかり合う音。焼けた石炭の臭い。そしてボイラーから発せられる熱。圧倒的なパワーを感じさせるその体躯を目の当たりにして平然としている人間は一人もいなかった。みんながみんな写真を撮りまくり、動画を撮りまくり、触り、はしゃぎ、うろうろしていた。
発車のベルが鳴る。
大正ロマン風だかなんだか知らんが、白熱灯でライトアップされた車内に入り、指定席に腰掛けようとしたら席を間違っている家族連れ…双方申し訳なさそうな顔をしながらようやく席に落ち着くと、その時がやってきた。
0943、定刻どおり。汽笛一声。
ブレーキを解放しただけで、オートマ車のクリープの如く前に進むシゴナナ。まさしく『滑るように』客車が引っ張られる。そして少しすると、コンロッドが前後する振動が客車にも伝わってきた。ああ、まさに俺らはSLに乗っている!そう感じさせる前後の振動。手を振るホームの人たち。
我々の乗る『ばんえつ物語号』は一路会津若松へと走り出したのであった。
つづく
by kala-pattar
| 2006-05-03 01:18
| 行ってきた